素顔が見られる、女の子投稿型フォトダイアリー。
2025年◯月◯日 ◯◯さんと初デート
昨晩は正直眠れなかった。
眠れるわけがないよ。
今日という日を何度待ち望んだことか
やっとその日が来たの。
眠れなかった割に
入浴後のパックのおかげか
お肌はぷりぷりでばっちり
待ち合わせ場所に着くと
◯◯さんはゆっくりと視線を合わせ
口角をわずかに上げた。
その目に見つめられただけで、心臓がひとつ強く跳ねた。
並んで歩く距離は、触れそうで触れない絶妙な近さ。
◯◯さんの声が耳に落ちるたび
鼓膜ではなく、胸の奥が熱を帯びていく。
カフェのテーブル越し、指先が偶然触れた瞬間、
わずかな電流のような感覚が走り、呼吸が浅くなる。
◯◯さんは何事もなかったように微笑むけれど
その視線はまるで私の奥を覗き込むようだった。
帰り際、別れの一歩手前で、
彼の指がそっと私の手首を包む。
言葉ではなく、
その温度が「また会いたい」と告げていた。
今夜、眠りに落ちても、きっと夢の中で
私はまだ、◯◯さんの目の中に囚われている。
壇
汗の粒が、まだ肩先で光っていた。
窓の外から、セミの声が遠くで続く。
熱を帯びた空気が、二人の間にとろりと絡みつき、
浅い呼吸のたびに、
混ざり合った体温が
胸の奥まで染み込んでいく。
指先が、まだ彼女の腰のあたりをゆっくりなぞっていた。
その動きに、波のような余韻が背中を駆け上がる。
シーツはくしゃりと乱れ、
そこに閉じ込められた熱と香りは、
もう少しだけ外の世界を拒んでいるようだった。
「…暑いね」
貴方の声は、眠りと満足のあいだを漂っている。
私は笑みだけで答え、
そのまま瞼を閉じた。
夏の午後は、まだ終わらない。
壇